社労士のホームページ集客|顧問契約ページに載せる4つの情報
開業後、ホームページに「顧問契約を受け付けています」と掲載したものの、相談者から「どこまで頼めますか」「相談は無料ですか」と一件ずつ聞かれる。実務と集客を一人で担う時期には、この説明の繰り返しが負担になりがちです。
顧問契約ページの役割は、問い合わせボタンを目立たせることだけではありません。相談者が、自社の課題を相談できるか、契約までに何を準備するかを申込前に判断できる状態をつくることが重要です。
本記事では、社労士制度や個別契約の適否を判断するのではなく、公式情報で確認できる業務範囲を前提に、集客のために顧問契約ページへ何を、どの順番で実装するかを扱います。
社労士のホームページ集客で顧問契約ページが担う役割
トップページに事務所名、対応地域、問い合わせボタンを置いただけでは、相談者は「自社の課題が相談対象になるか」を判断できません。事務所案内に資格や経歴があっても、顧問契約の範囲や初回相談の条件が別の場所に分散していれば、必要な情報を探す負担が生じます。
顧問契約ページには、主に三つの役割があります。
- 事務所が提供する顧問業務を具体的に説明する
- 相談者が自社と事務所の適合性を判断する材料を示す
- 問い合わせ後の説明や契約内容を確認する共通資料にする
情報を一ページに集めれば問い合わせ数や契約率が上がる、という実測データは確認できていません。一方で、対象企業や対応範囲を申込前に読めるようにすることは、相談者と事務所が初期認識をそろえる方法の一つになると考えられます。
ページ設計では、次の三種類の情報を混同しないことが大切です。
- 公的情報で確認できる社労士の業務範囲
- 公式情報をホームページ向けに整理した編集上の分類
- 対応地域や料金など、各事務所が独自に決める受任条件
厚生労働省は、社会保険労務士を労働・社会保険に関する問題の専門家とし、書類の作成・提出代行、労務管理等の相談、一定の紛争解決手続の代理などを主な業務として案内しています。ただし、紛争解決手続代理業務を行えるのは、所定の試験に合格した特定社会保険労務士に限られます。
実際に掲載できる業務や、資格要件に該当するかどうかは個別の資格・受任体制によって異なります。代理業務を掲載する場合は、所属する都道府県社会保険労務士会などの公的な情報と本人の登録状況を確認してください。本記事では、この制度上の判断ではなく、確認した業務範囲をホームページ上で誤解なく表示する方法を扱います。
「このような企業向け」は企業規模より課題から示す
開業期の社労士サイトでは、「中小企業向け」「従業員数10人以上の会社向け」といった表現を置きたくなるかもしれません。しかし、顧問契約に適する企業規模や創業年数について、公的な一般基準は確認できていません。
企業規模だけで対象を示すよりも、相談者が直面している課題を具体的に並べるほうが、自社との関係を判断しやすくなると考えられます。全国社会保険労務士会連合会が紹介する業務や企業の困りごとを基にすると、例えば次のように表現できます。
対象企業を課題別に示す例
- 入社・退職に伴う社会保険や労働保険の手続に負担を感じている
- 産休、育休、介護、病気、けがに伴う手続を継続的に確認したい
- 給与計算や勤怠管理の体制を整えたい
- 就業規則や労使協定を見直したい
- 法改正に伴う書類や社内運用の変更に対応したい
- 日常的な労務相談の窓口を確保したい
- ハラスメント対策や雇用管理を見直したい
ここで重要なのは、すべての課題を掲載することではありません。実際に受任できる内容だけを選び、対応業務の説明と一致させます。例えば、給与計算を受任していない事務所が「給与計算の体制を整えたい企業向け」とだけ掲載すると、問い合わせ後に認識違いが起きる可能性があります。
事務所独自の条件は一般基準と分ける
対応地域、業種、企業規模、訪問の可否などは、事務所ごとの受任方針です。条件を掲載する場合は、「従業員数が一定以上なら顧問契約に適する」と一般化せず、次のように自事務所の方針として示します。
- 対応地域は東京都内と近隣県、オンライン相談は全国対応
- 飲食業と小売業を中心に対応
- 従業員数50人までの企業を主な対象としている
- 訪問対応は月1回まで、その他はオンラインで実施
- 特定の業種や案件は受任対象外
これは掲載例であり、推奨する受任条件ではありません。開業前・開業直後で方針が未確定なら、他事務所の文章を流用せず、まず「どこまで対応できるか」を決めます。
作業計画を立てる際は、対象企業の整理に30〜60分を仮置きしてもよいでしょう。この時間は、公的な基準や実測データではなく、編集部が初回の整理作業用に示す目安です。検討する課題や関係者の数によって所要時間は変わります。紙や表計算シートに「対応できる課題」「条件付きで対応する課題」「対応しない課題」の三列を作ると、ホームページへ載せる内容と受任方針を同時に確認できます。
対応業務は「顧問料に含む・別料金・対象外」に分ける
「労務全般に対応します」という一文だけでは、相談者は何を顧問料の範囲内で依頼できるのか判断できません。問い合わせを受けた後に、「就業規則の作成は別料金です」「給与計算には対応していません」と説明することになれば、相談者にも事務所にも追加の確認が発生します。
全国社会保険労務士会連合会が示す業務例をホームページ向けに整理すると、対応業務は次のように分類できます。
- 労働保険・社会保険の手続
- 日常的な労務相談
- 就業規則、労使協定、各種規程の作成・見直し
- 給与計算、勤怠管理
- 人事・賃金制度に関する支援
- 法改正情報の提供と対応支援
この分類は公式に指定されたものではなく、編集部によるページ整理の一案です。事務所の実務に合わない項目は統合または削除してください。
業務ごとに四つの欄を設ける
対応業務の一覧を作ったら、それぞれを次の区分で整理します。
| 区分 | ページに書く内容 |
|---|---|
| 顧問料に含む | 基本料金の範囲で継続的に対応する業務 |
| 別料金 | 個別見積や追加料金が必要な業務 |
| 対象外 | 顧問契約では受任しない業務 |
| 依頼者側の対応 | 必要資料の準備、勤怠データの提出期限など |
例えば「社会保険手続」とだけ書くのではなく、入退社手続は基本範囲、年度更新や算定基礎届は契約プランによって異なる、といった実際の条件まで示します。個別契約によって変わる場合は、「契約内容により異なります」と明記したうえで、見積時に何を確認するかを書きます。
全国社会保険労務士会連合会の社会保険労務士倫理綱領は、義務と責任を明確にして契約を誠実に履行することを掲げています。ただし、倫理綱領がホームページの必須掲載項目や料金表示の方法を定めているわけではありません。
契約範囲や追加料金の適用については、各事務所の契約内容と個別事情に基づいて判断し、必要に応じて所属会などへ確認してください。本記事では、契約条件そのものの適否ではなく、事務所が決めた範囲を相談者が確認できる画面にする方法を扱います。
資格と掲載業務を一致させる
紛争解決手続代理業務を記載する場合は、担当者が特定社会保険労務士であることを公開前に確認します。資格が確認できていない段階で、テンプレートの業務一覧をそのまま公開してはいけません。
制作会社へ原稿作成を依頼する場合も、業務名だけを渡すのではなく、次の情報をセットで共有します。
- 実際に受任できる業務
- 顧問料に含む範囲
- 別料金となる範囲
- 対象外となる業務
- 担当者の資格と所属
- 契約前に必ず説明する条件
作業計画上は、この確認に60〜90分を仮置きできます。ただし、これは公的な基準や調査で得た実測値ではなく、編集部が初回確認用に示す目安です。業務数や料金体系の複雑さによって所要時間は変わります。料金体系や受任方針が決まっていない場合は、それらの決定時間を別に確保してください。内容を確定できない項目は推測で埋めず、原稿上に「要確認」と残します。
契約までの流れと初回相談の条件を申込前に示す
相談者が問い合わせフォームを開いても、その後の進み方が分からなければ、「すぐ契約を求められるのではないか」「何を準備すればよいか」と迷うことがあります。問い合わせから業務開始までの流れを示すと、申込後の見通しを持ってもらいやすくなると考えられます。
契約までの流れの表示例
- 問い合わせ
- 日程調整
- 初回相談
- 課題と依頼範囲の確認
- 費用および契約内容の提示
- 契約
- 業務開始
この順序は、制度上の必須手順でも業界統一の標準手順でもありません。初回相談前に資料提出を求める、相談と見積提示を同日に行うなど、事務所の実際の運用に合わせて変更します。
各段階には、行動名だけでなく補足を一文付けます。例えば「初回相談」には所要時間と方法を、「費用および契約内容の提示」には見積を出す時期を記載します。これにより、相談者は次に必要な行動を把握しやすくなります。
初回相談で明示する項目
初回相談については、少なくとも次の内容を申込前に確認できるようにします。
- 無料か有料か
- 相談時間は何分か
- オンライン、電話、訪問のどれに対応するか
- 対応地域はどこか
- 相談できる内容と対象外の内容
- 就業規則、従業員数、現在の課題など、事前に必要な資料や情報
- 相談後に事務所から連絡するか
- 申込フォームで取得する情報と利用目的
無料か有料かについて、一般的にどちらが適切かを示す公的な基準は確認できていません。集客上の印象だけで決めず、相談時間、事前調査の有無、回答できる範囲、相談後の対応を含めて事務所の運用として決定します。
申込フォームの項目も、ページ本文と一致させます。ページでは「簡単な問い合わせ」と説明しながら、フォームで詳細な従業員情報や複数の資料添付を求めると、相談者の想定とずれます。反対に、相談前に必要な情報があるのにフォームで取得しなければ、日程調整後にメールで聞き直す作業が増えます。
個人情報の取得項目や利用目的について個別の法的判断が必要な場合は、有資格者または関係機関へ確認してください。本記事では法的な表示内容の判断ではなく、実際の取得項目、利用目的、フォーム、自動返信の説明を一致させる実装を扱います。
開業前・開業直後は「運用を決めてから画面にする」
開業前または開業直後は、既存の契約手順を見直すのではなく、ページ制作と並行して初回相談の運用を決める必要があります。着手順序は次のとおりです。
- 初回相談の料金、時間、方法を決める
- 問い合わせ後の担当者と返信期限を決める
- 相談前に必要な資料を決める
- 見積提示から契約までの手順を決める
- 決定した内容をページ、フォーム、自動返信へ反映する
作業計画上は、整理時間として60〜120分を仮置きできます。これは公的な基準や実測値ではなく、編集部が初回の運用整理用に示す目安であり、未決定事項の数や確認者の人数によって変わります。Web制作費とは別に、社労士本人が条件を決める時間が必要です。制作の初期段階で条件を確定すれば、原稿やフォームの修正回数を抑えられる可能性があります。
公開前チェックと公開後の計測でページを改善する
ページ原稿が完成したら、デザインだけでなく、発信者情報、契約条件、問い合わせ後の実運用まで確認します。
Google検索セントラルは、利用者を第一に考えたコンテンツについて、誰が作成した情報かを明確にすることを勧めています。顧問契約ページでは、担当社労士の氏名や資格を確認できるようにし、詳しい情報は事務所案内やプロフィールへリンクします。
発信者・事務所情報の確認項目
- 担当社労士の氏名
- 社会保険労務士であること
- 所属する都道府県社会保険労務士会
- 特定社会保険労務士である場合はその表示
- 事務所所在地
- 電話、メール、問い合わせフォームなどの連絡方法
- 対応地域
- 対応範囲と契約上の責任範囲
GoogleのOrganization構造化データでは、組織名、URL、ロゴ、住所、電話番号、メールアドレスなどを検索エンジンへ伝えられます。ただし、構造化データは利用者が読むページ本文の代わりにはなりません。また、実装しても検索結果での特定の表示は保証されません。
構造化データを設定する場合は、画面上の事務所名、住所、電話番号などと内容を一致させます。まず利用者がページ上で情報を確認できるようにし、その後の実装項目として扱うのが適切です。
公開前に三点を照合する
- 資格確認:保有資格と掲載業務が一致しているか
- 契約確認:顧問範囲、追加料金、対象外業務が契約条件と一致しているか
- 導線確認:問い合わせから業務開始までの表示が実際の対応フローと一致しているか
公開前チェックは、社労士本人と制作担当者が同じ原稿を見ながら行います。チェックシートには、確認者と確認日を記録しておくと、料金や担当者が変わったときに見直す箇所を把握しやすくなります。
公開後は問い合わせの「中身」を記録する
顧問契約ページの構成による問い合わせ率や契約率の改善幅は確認できていません。そのため、公開後は結果を記録し、自事務所のデータで改善点を探します。
- 問い合わせ件数
- 相談対象に該当した件数
- 対象外だった問い合わせの件数と理由
- 初回相談へ進んだ件数
- 見積提示へ進んだ件数
- 契約に至った件数
- 問い合わせ時に繰り返し聞かれた質問
- 説明不足を理由に追加した掲載項目
開業直後で件数が少ない段階では、率だけを見ても判断が不安定になります。計測期間は、自事務所で一定数の問い合わせを確認できる長さに設定します。期間を決めにくい場合は、編集部による仮の運用案として、まず3か月程度記録し、問い合わせ件数が少なければ延長する方法があります。3か月は公的な基準や効果が確認された期間ではありません。
「初回相談の料金を毎回聞かれる」なら料金表示の位置を見直し、「給与計算だけの依頼が続く」なら対応範囲や対象外業務を明確にする、というように具体的な修正へつなげます。
問い合わせ数だけで成果を判断する必要はありません。対象に合う相談の割合や、同じ説明を繰り返した回数も、顧問契約ページが判断材料として機能しているかを見る手掛かりになります。
まとめ
社労士の顧問契約ページで優先して整理する情報は、「対象企業」「対応業務」「契約までの流れ」「初回相談」の四つです。事務所のできることを並べるだけでなく、相談者が自社との適合性を申込前に判断できる構成にします。
今日から着手する場合は、顧問契約ページの原稿または新規作成用のシートを開き、次の順番で点検してください。
- 対象企業を、企業規模だけでなく具体的な課題で示せているか確認する
- 対応業務を「顧問料に含む・別料金・対象外」に分ける
- 問い合わせから業務開始までの実際の流れを書く
- 初回相談の料金、時間、方法、必要資料を記入する
- 資格、対応地域、契約条件など、未確定の項目に「要確認」と付ける
- ページ、問い合わせフォーム、自動返信の説明が一致しているか確認する
- 自事務所で計測期間を決め、問い合わせ内容と繰り返し質問を記録する
四つの情報を一度に確定できない場合は、推測で埋めず、まず資格と受任範囲、次に初回相談、最後にフォームと計測項目の順で進めます。どこを見るか、何を判断するかが決まれば、開業期でも過度な制作予算をかけずに原稿の土台を整えられます。
出典一覧
- 厚生労働省「社会保険労務士制度」(確認日:2026-08-06)
- 全国社会保険労務士会連合会「社労士とは」(確認日:2026-08-06)
- 全国社会保険労務士会連合会「労働社会保険手続業務」(確認日:2026-08-06)
- 全国社会保険労務士会連合会「労務管理の相談指導業務」(確認日:2026-08-06)
- 全国社会保険労務士会連合会「社会保険労務士倫理綱領」(確認日:2026-08-06)
- Google検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」(2025-12-10)
- Google検索セントラル「Organization構造化データ」(確認日:2026-08-06)
この記事はAIが生成し、編集長のチェックを受けて公開しています。