Search Consoleの生成AIレポートとは?確認できる指標とできないこと
Search Consoleに見慣れない生成AIレポートが表示され、「AI検索から何人が来たのか」「問い合わせにつながったのか」まで分かるのか、判断に迷う場面が増えそうです。
行政書士事務所であれば、許認可や在留手続の解説ページがAI OverviewsやAI Modeに表示されたかは、今後の情報発信を考えるうえで気になるところでしょう。
ただし、専用レポートの中心指標は、自サイトへのリンクが生成AI機能内に表示された回数です。クリックや問い合わせを直接示すものではありません。
この記事では、2026年7月31日時点のGoogle公式情報を基に、確認できる指標、誤解しやすい集計方法、士業サイトでの具体的な運用手順を整理します。
Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートとは
2026年6月3日に発表され、一部サイトへ段階的に提供
Googleは2026年6月3日、Search Consoleへ「Search Generative AI performance reports」を導入すると発表しました。Google Search向けとDiscover向けのレポートは、それぞれ別に提供されます。
ただし、発表時点ではすべてのサイトが利用できる状態ではありません。Googleは、一部のウェブサイトを対象として段階的に展開していると説明しています。2026年7月31日時点でも、全プロパティへの提供完了日や、日本国内の全プロパティで利用できる時期は確認できていません。
そのため、別の事務所や顧問先のSearch Consoleにレポートが表示されていても、自分のプロパティにも同じメニューがあるとは限りません。利用できるかどうかは、各プロパティで個別に確認する必要があります。
Search向けレポートはAI OverviewsとAI Modeが対象
Search向けの生成AIパフォーマンスレポートには、次の機能で発生したインプレッションが含まれます。
- AI Overviews
- AI Mode
インプレッションとは、この場合、生成AI機能内に自サイトへのリンクが表示された回数を指します。Google Search Labsで実施されている実験のデータは対象外です。
今後のGoogle Searchの開発に応じて、対象機能が更新される可能性もあります。一方、2026年7月31日時点の公式資料からは、AI OverviewsとAI Modeのデータをレポート内で個別に分けて集計できるかまでは確認できません。
レポートの名称や対象範囲だけを見て、「あらゆる生成AIサービスからの表示や流入が集計される」と受け取らないことが大切です。確認できている対象は、Google SearchのAI OverviewsとAI Modeです。
レポートが表示されない場合に考えられること
Googleの公式ヘルプでは、レポートが表示されない理由として、主に次の2点が示されています。
- 対象プロパティへの提供がまだ始まっていない
- Google Searchの生成AI機能で十分なインプレッションを得ていない
表示に必要な最低インプレッション数や、提供対象を決める具体的な基準は公表されていません。このため、レポートが見つからない場合に「ページの品質が低い」「設定を間違えている」と即断することはできません。
まずは対象プロパティを開き、確認日とレポートの表示状態を記録します。たとえば「2026年7月31日確認、専用レポート表示なし」と残しておけば、後日メニューが追加された際に提供時期を把握しやすくなります。
表示がないことを理由に、サイト全体を急いで作り直したり、根拠の確認できないAI向け施策へ費用を投じたりする必要があるとはいえません。通常のインデックス状況などを点検しながら、提供状況を定期的に確認するのが現実的です。
専用レポートで確認できる指標と4つの単位
中心指標は生成AI機能内のインプレッション
2026年7月31日時点の公式発表と公式ヘルプで確認できる主要指標は、インプレッションです。自サイトへのリンクがAI OverviewsまたはAI Mode内に表示された回数を把握できます。
ここでいうインプレッションは、次の数値とは区別しなければなりません。
- サイトへ移動したクリック数
- ページを訪れた利用者数
- 問い合わせ件数
- 相談予約数
- 受任件数
- 売上額
たとえば、在留資格変更に関する解説ページのインプレッションが月100回だったとしても、100人がページを訪問したことにはなりません。まして、100件の相談が発生したという意味でもありません。
したがって、専用レポートは「AI検索からの流入を測る機能」ではなく、「GoogleのAI検索面における表示状況を観察する機能」と捉えるのが、現時点で確認できる仕様に合っています。
ページ・国・デバイス・日付別に確認できる
専用レポートでは、インプレッションを次の4つの単位で確認できます。
- ページ
- 国
- デバイス
- 日付
日付については、時間、日、週、月の粒度が公式発表で案内されています。エクスポート機能もあるため、週次や月次の報告資料へ転記する作業を減らせる可能性があります。
ページ別データは、原則としてリダイレクト後の最終URLに対応する正規URLへ集約されます。URLを変更したページや、内容が重複する複数のURLを運用している場合は、画面に表示されたURLが想定したものと違っても、まず正規URLの設定を確認してください。
行政書士サイトであれば、「建設業許可」「産業廃棄物収集運搬業許可」「在留資格」「相続手続」といったページ群に分けて整理すると、どの相談テーマのページが表示されているかを把握しやすくなります。ただし、ページのテーマは分かっても、表示の契機になった具体的な検索語句まで特定できるとは限りません。
集計時間、暫定値、行数制限に注意する
日付は太平洋時間(PT)を基準に集計されます。日本時間で毎日報告書を作っている場合、Google Analyticsなど日本時間を基準にした別のデータと日付がずれる可能性があります。日次で比較する際は、報告書に「生成AIレポートは太平洋時間基準」と注記しておくと混乱を避けやすくなります。
また、最新データは暫定値であり、数時間以内に変化する場合があります。直近日の数値を確定値として報告せず、エクスポート日と集計期間を一緒に保存してください。
通常の検索パフォーマンスレポートと同様に、テーブルには1,000行などのデータ制限があります。大規模なサイトでは、画面上の一覧が全データを表しているとは限りません。
Search Console APIで専用レポートのデータを取得できるか、その対応時期がいつかについても、今回確認した資料からは判断できません。API連携を前提に自動集計の設計を進める場合は、実装前に最新の公式仕様を再確認する必要があります。
グラフとページ別テーブルの合計が一致しない場合がある
専用レポートのグラフは、プロパティ単位で集計されます。同じ生成AI機能内に同一サイトの複数ページが表示された場合でも、グラフではサイト全体として1インプレッションになる例が公式ヘルプに示されています。
一方、ページ別テーブルでは、表示された各ページに対応する数値が記録されます。そのため、ページ別テーブルの数値を合計しても、プロパティ単位のグラフと一致しない場合があります。
たとえば、一つのAI Overviewに同じ行政書士事務所の「建設業許可の要件」と「申請に必要な書類」の2ページが表示されたとします。プロパティ単位では1回、ページ別ではそれぞれに対応する表示として集計される可能性があるため、単純合計には差が生じます。
合計値が違っていても、直ちに不具合やデータ欠落と判断しないでください。報告書には、プロパティ単位とページ単位で集計方法が異なることを明記し、同じ種類の数値どうしで推移を比較する必要があります。
「AI検索流入」や専用CTRを算出できるのか
専用レポートだけでは流入数を確認できるとは限らない
Googleの公式発表で専用レポートの項目として明示されている中心指標は、インプレッションです。クリック数、CTR、平均掲載順位、検索クエリは、専用レポートの項目として確認できませんでした。
CTRは、表示回数のうち、どの程度クリックされたかを示す割合です。通常は「クリック数÷インプレッション数」で計算します。しかし、専用レポートで生成AI機能だけのクリック数を確認できなければ、AI Overviews・AI Modeだけに限定したCTRも算出できません。
今後、これらの指標が追加される可能性はありますが、提供時期は未確認です。現在の報告書へ、将来提供されることを前提とした項目を設ける場合は、「現時点では取得できない」と明示するのが適切です。
検索クエリについても同様です。ページ別インプレッションから「建設業許可のページが表示された」と推測することはできますが、利用者が「建設業許可 更新 必要書類」と入力した結果だったと直接特定できるわけではありません。
クリックは通常の検索パフォーマンスデータへ含まれる
AI OverviewsやAI Mode内にある外部ページへのリンクがクリックされると、通常の検索パフォーマンスデータ上ではクリックとして計上されます。生成AI機能で発生したデータは、通常レポートの検索タイプ「ウェブ」に含まれます。
ただし、「ウェブ」には従来の検索結果で発生したデータも含まれます。通常レポートにクリックが100回記録されていても、そのうち何回がAI OverviewsやAI Modeから発生したかを、今回確認した専用レポートだけで分離できるとは断定できません。
そのため、次の計算は避ける必要があります。
通常レポートのクリック数 ÷ 専用レポートのインプレッション数 = AI検索のCTR
分子には通常のウェブ検索によるクリックが混在し、分母には生成AI機能内のインプレッションを使っているため、対象範囲がそろっていません。この値を「AI Overviews・AI ModeのCTR」として報告すると、実態と異なる説明になるおそれがあります。
報告では「表示」「流入」「成果」を分ける
社内報告やクライアント向けの月次報告では、次の3段階に分けると誤解を防ぎやすくなります。
| 区分 | 確認する内容 | 主な確認手段 |
|---|---|---|
| 表示 | 生成AI機能内にリンクが表示された回数 | 生成AIパフォーマンス専用レポート |
| 流入 | 検索結果からのクリックやサイト訪問 | 通常の検索パフォーマンスレポート、アクセス解析 |
| 成果 | 問い合わせ、相談予約、受任など | 問い合わせ管理、予約管理、顧客管理 |
表示、流入、成果が同じ時期に増えても、直ちに因果関係があるとはいえません。生成AIインプレッションが増えた月に問い合わせも増えた場合は、「同時期に増加した」と事実を記録し、「生成AIでの表示が問い合わせ増加の原因である」とは断定しない運用が必要です。
AI ModeとAI Overviewsでは計測される場面が異なる
通常の検索パフォーマンスデータでは、AI Modeで利用者が追加質問をすると、新しい検索として扱われます。追加質問への回答内で生じたクリック、インプレッション、掲載順位は、別のクエリに由来するデータとして計上されます。
AI Overviewsでは、リンクがスクロールや展開によって表示範囲に入った場合に、インプレッションとして計上されます。また、一つのAI Overviewは検索結果上の一つの掲載順位を占め、その内部にあるリンクには同じ掲載順位が割り当てられます。
これらは通常レポート側の計測仕様です。専用レポートのインプレッションと組み合わせて独自のクリック率や順位指標を作る場合は、対象範囲と集計条件が一致しているかを確認しなければなりません。
士業サイトで生成AI表示を週次・月次に観察する方法
最初に比較用の基準値を保存する
専用レポートを利用できる場合、最初に比較の基準となるデータをエクスポートします。最低限、次の項目を保存してください。
- 対象プロパティ
- 集計期間
- エクスポート日
- ページ別インプレッション
- 国別インプレッション
- デバイス別インプレッション
- 日付別インプレッション
- 最新値が暫定値である可能性
- レポートの提供状態
短期的な増減だけでは傾向を判断しにくいため、日次より週次または月次で比較する運用が考えられます。毎月同じ条件でエクスポートし、太平洋時間基準であることも記録しておくと、後から比較しやすくなります。
ページ別推移と更新履歴を並べる
編集部では、ページ別のインプレッションだけを見るのではなく、次の情報を同じ管理表へ並べる方法が実務的だと考えます。
- ページURL
- 相談テーマ
- 公開日
- 最終改訂日
- 生成AI機能内のインプレッション
- 通常検索のクリックやインプレッション
- 問い合わせ数
- 制度情報の基準日
- 主な一次情報
行政書士サイトなら、許認可の種類や手続ごとにページ群を分けます。たとえば、建設業許可のページを「新規申請」「更新」「業種追加」「変更届」に分類し、それぞれの表示状況と改訂日を並べます。
あるページを7月10日に改訂し、翌月のインプレッションが増えたとしても、「改訂によって増加した」とは断定できません。検索需要の変化、AI機能が表示される条件、レポートの提供状況など、別の要因が影響した可能性があります。
記録する目的は、施策の効果を一度で証明することではなく、次に点検するページを選ぶための仮説を蓄積することです。
表示ページの共通点は仮説として扱う
表示されたページについては、次の共通点を整理できます。
- 制度の一次情報を参照しているか
- 対象者と適用条件が明記されているか
- 対象地域や手続の範囲が分かるか
- 制度の基準日や最終改訂日があるか
- 重要な情報が画像だけでなくテキストでも示されているか
- 関連ページから内部リンクされているか
これらの共通点が見つかっても、それが表示増加の原因であるとは限りません。「表示ページには基準日の記載が多い傾向があるため、他ページでも情報の鮮度を点検する」といった改善仮説として扱います。
反対に、表示されていないページを低品質と判断するのも適切ではありません。レポートが未提供である場合や、十分なデータがない場合のほか、検索需要やAI機能の発動条件が関係している可能性があります。
特に許認可、補助金、税務、労務、登記などの情報は、地域、対象者、適用条件、基準日によって結論が変わる場合があります。生成AI機能への表示回数は、内容の正確性や個別案件への適用可能性を証明する指標ではありません。
通常SEOの基礎事項を順番に点検する
Googleは、AI OverviewsやAI Modeへ掲載されるための追加の技術要件はないと説明しています。特別なschema.orgマークアップ、AI用テキストファイル、その他の新しい機械可読ファイルも不要です。
支援リンクとして掲載対象になるには、ページがGoogle Searchにインデックスされ、スニペット付きで表示可能である必要があります。専用施策を追加する前に、次の基礎事項を確認してください。
- robots.txtやサーバー設定でクロールを妨げていないか
- Search ConsoleのURL検査で対象ページのインデックス状態を確認できるか
- トップページや関連ページから内部リンクで到達できるか
- モバイル表示や読み込みなど、ページ体験に大きな問題がないか
- 申請要件や対象者などの重要情報がテキストで掲載されているか
- 構造化データが画面上の表示内容と一致しているか
- 制度の基準日、対象者、適用条件、地域、一次情報、改訂日が明記されているか
これらを満たしても、クロール、インデックス、AI機能への掲載は保証されません。しかし、専用技術の導入を急ぐ前に確認できる、通常SEOと情報管理の基礎です。
まとめ|まず表示状況を保存し、流入や成果とは分けて判断する
Search Consoleの生成AIパフォーマンス専用レポートは、AI OverviewsとAI Modeにおける自サイトのインプレッションを観察するための機能です。2026年7月31日時点では、専用レポートだけで生成AI機能経由のクリック数、CTR、検索クエリを把握できるとは確認できません。
また、レポートは段階的に提供されています。表示されないからといって、サイト設定の不備やページ品質の低さを直ちに意味するものではありません。
今日からは、次の順序で確認してください。
- Search Consoleで対象のプロパティを開き、生成AIパフォーマンスレポートの有無を確認します。
- 表示されない場合は、確認日と状態を記録し、サイト品質の問題と即断せずに定期確認します。
- 利用できる場合は、ページ・国・デバイス・日付別のデータをエクスポートします。
- 集計期間、エクスポート日、太平洋時間基準、最新値が暫定値である可能性を記録します。
- 専用レポートのインプレッションを「表示」、通常検索やアクセス解析を「流入」、問い合わせ管理を「成果」として別々に管理します。
- ページ別推移と公開日・改訂日を並べ、増減の原因を断定せずに改善仮説を蓄積します。
- URL検査によるインデックス確認、内部リンク、重要情報のテキスト化、制度の基準日・対象者・適用条件・一次情報を順番に点検します。
新しいレポートだからといって、新しいAI専用施策が直ちに必要になるわけではありません。まずは測れる範囲を正しく切り分け、士業サイトとして必要な情報の正確性と更新管理を保ちながら、週次または月次で表示傾向を観察することが出発点になります。
出典一覧
- Google Search Central Blog「Introducing Search Generative AI performance reports in Search Console」(2026-06-03)
- Search Console Help「Generative AI performance report (Search)」(確認日:2026-07-31)
- Google Search Central Documentation「AI features and your website」(確認日:2026-07-31)
- Search Console Help「What are impressions, position, and clicks?」(確認日:2026-07-31)
この記事はAIが生成し、編集長のチェックを受けて公開しています。